香港にも、裁判所はあるんですね~!
裁判所の名前に「九龍城」(カオルーン)って付いているところが、なかなか味わい深いですよね。
「九龍城」は、香港が中国に返還される前に形成されていた、狭い地域で城壁に囲まれた巨大スラム街で、その名も「魔城」と呼ばれていたらしいです。
今では綺麗な公園として整備されていますが、魔城の壁は現存しています。
でもねえ、私にとっては裁判所こそが魔城に見えますよ。
裁判所は「社会の下水道」だと思うのです
社会のドロドロの部分を引き受け、取り込み、どうにかして法の力で浄化させようとしている。
実際に悪臭はしませんけど、ほんと「ヤバい香りが漂ってくる」どうしようもなさそうな人もいますもんね。
だけど、本来は全うに生きられるはずなのに、何かの拍子に道を踏み外し、間違えて下水道にドボンしちゃった人もいます。そういう人は、浄水場でキレイになってほしいなと思います。バクテリアの作用とかでね(←知ったかぶり)
そりゃ、政治や経済のほうがメジャーです。
ああいうのは上水道、表舞台ですね。
みんな、偉くなりたいし、お金儲けをしたい。
だけど、下水道が機能してなきゃ、上水道もヤバくなっちゃいますよね。
人知れず、下水道が頑張っているからこそ、社会が成り立っているのは間違いありません。
わたしは、下水道ウォッチャーなのかもしれません。
何度でも繰り返します。
香港にも、裁判所がある。
当たり前のことでしょうけども、あまり意識しないことです。
どんな国にでも裁判所はある。
個人的には、どんな観光スポットよりも気になります。
日本とは、どう違うんだろう?
日本の裁判所もいろいろあるが、バリエーションに限界あり!
日本国内の裁判所へは、必要に応じてそれなりに、あちこち行ったことがあります。
そりゃ、いろいろと微妙な違いはありますよ。
証人が嘘を付かないことを法廷で誓う宣誓文の内容は、全国でいくつかパターンがあるようなのです。少なくとも、東京と名古屋は違いますね。
松山地方裁判所や、福島地裁 会津若松支部には、敷地内に素敵な庭園があります。
福井地方裁判所の庁舎には、ステンドグラスがありましたね、確か。
岩手の盛岡地裁には、天然記念物の「石割桜」が1年中、枝を広げていますね。盛岡市内には、裁判所よりも石割桜の案内標識のほうが多い…気もします。
だけど、法廷でやっていることに、ほとんど地域性は感じられません。どこも変わりませんよね。
だって、
法制度が同じなんだもん!
地域性があるとすれば、那覇地裁で、酒気帯び運転の公訴事実に「泡盛」がやたらと出てくることぐらいです。
じゃあ、香港の裁判所って、どうなの?
香港といえば、「ポリス」のイメージが強いけど、「ジャッジ」はどうなの?
そもそも、香港の裁判所って、関係ない人が法廷に入って傍聴していいの?
九龍城だけに、なんとなく密室裁判をやってるイメージか?
現代の「魔城」です
んで、結果は、どうだったかといいますと……
香港の裁判所は、
問題なく裁判傍聴OKなんです。
まず、開廷表がズラリと、入り口前の外壁に貼り出されていますので、何時から何をやっているのか、とてもわかりやすいんですよね。
カンボジア・プノンペンの裁判所では、開廷表が全部クメール語で書いてあったので、数字も含めて読めず、当時仲良くなったトゥクトゥク運転手のスオンさんに読んでもらったら、「今日は、やってないよ」と言われちゃったものです。
ベトナム・ホーチミンの裁判所では、開廷表すらなかったので、何が何だかわかりませんでした。
それに比べれば、なんと傍聴人フレンドリーな!
助かります。
日本人なら、漢字は読めるので、だいたいのニュアンスは掴めます。
日本の裁判所は、おおむね朝10時から開始で、まれに9時半から開かれるものもあります。
ただ、香港の裁判所は、午前9時半がボリュームゾーンですね。そして、日本ではありえない12時台にも、少しやっていたり。
そして、午後は2時15分とか、2時半の開始が多いようですね。
私は2時半開始の「窃取(Theft)」を傍聴することにしました。8階の法廷です。
エレベーターで上がっていくと、法廷前のロビーで、警備員っぽい係員らが談笑していました。
ひょっとして、呼び止められるかな? と思ったのですが、杞憂でしたね。
ちゃんと法廷に入ることができたのですが……
そこには、
信じられない光景が!
日本の法廷とは、かなり様子が違っているのです。
法廷に、あるはずのものがないっ!!
今日はここまで!
イラストなども交えて説明したいですし、帰国後にゆっくり書きたいと思います。
帰国後にゆっくりできるかどうかは、また別の話。