「お小遣いが足りない」… 巡回警備中に、自販機からお金を盗み続けた警備員

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日本の裁判所は、「市民感覚」とやらを本当に活かせる裁判に、一般人を参加させているだろうか?

今の裁判員裁判に対して、特に不服があるとすれば、その点です。

現在は、犯罪の重さによって、ほぼ機械的に裁判員を召集すべき裁判かどうかが決められます。

  •  故意の犯罪行為によって人が亡くなっている場合(傷害致死、強盗殺人など)
  •  法定刑の最高が無期懲役以上の犯罪(覚せい剤密売、通貨偽造など)
  •  ただし、反社会的勢力などが絡んで、裁判員に危害が加わるおそれがある事件なら、通常通り裁判官のみで行うことも。

今回、横浜地方裁判所で飛び込みで傍聴した「窃盗」の裁判は、以上の条件に当てはまらないので、裁判員裁判の対象外です。

それでも、そこそこ「市民感覚」をくすぐられるかもしれません。

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自販機の鍵は、クリップで開く!?

某老舗デパートの警備員が、巡回中にたまたま、ドアの開いている自動販売機を見つけ、中から釣り銭などとしてストックしてあるお金、約6,000円相当を盗んだとされる、体格がいい40代男の裁判。

最初、うまくいったことに味をしめて、お金が足りなくなるたびに、胸がドキドキさせながら「チャンス」を窺っていたといいます。

「チャンス」という言葉づかいが、正直すぎるなぁ……と感じてしまいました。

余罪は15万円以上にのぼるとされています。

「事務所にあった針金のクリップを使って、あっさり開くこともあった」と述べた、元警備員に対して、「そんなはずはない。ピッキングの専用道具を使った犯行のはずだ」と、示談に応じない自販機メーカー側。

犯行動機は、家庭内での関係性の気まずさ、特に奥さんに対して遠慮があったことが原因とみられます。

前の職場が嫌になり、奥さんに相談せずに退職してしまった旦那は、再就職先として警備員を選んだものの、収入が大幅に下がってしまったといいます。

もちろん、奥さんには退職のことがバレました。

家族は子育ての真っ最中だそうで、奥さんに相談したら、退職を止められるに違いないと考えたのでしょう。
気持ちは非常にわかるんですけどね……。情けないところを見せたくないだろうし。

とはいえ!
やっぱり、黙って辞めちゃったら、マズいでしょう。

「仕事が辛い」と愚痴をこぼしたり、家庭に対して協力的でない態度を見せた途端、家族間の関係は冷え切ってしまうおそれがあります。

男は、針のむしろに座らされるような状況に置かれることもありえます。

夫婦共働きの家庭ですが、旦那は稼ぎのすべてを奥さんに預け、小遣いは月2万円。

小遣いは毎月、すぐに足りなくなったようですが、退職と収入減によって、さらに引け目を感じてしまった旦那は、「小遣いアップ」の要望を言い出せなかったようです。

だからといって、窃盗は言語道断ですけどね……。

旦那は、自販機から盗んだお金を、小遣いにプラスして財布に入れていたものの、何か特別なことに使ったわけではなく、普段の飲食やタバコ代で、いつの間にかなくなっていたと言います。

浪費というわけではないのですが、「このぶんは我慢しよう or 安く済ませよう」という、その場での決断ができないか、決断できても長くは続かない感じでしょうか。

わかりやすく派手な使い方でないぶん、無駄づかいを自覚しにくいパターンです。

この人、たぶん、結婚生活にあんまり向いてないんでしょう。
この人に深く同情してしまう私も、それなりにヤバいですが。

一方で「ホント、献身的に、よくやるよな~」と、家庭人として尊敬に値する男性がいるのも確かです。

RyanMcGuire / Pixabay

どうして、警備員という職業が存在するんですか?

「被害者の方が、あなたを許さないのは当たり前。私もあなたを許さない」と、容赦なく喝破したという奥さまは、「仕事が忙しい」との理由で、情状証人としての出廷もなく、旦那の減刑を求める嘆願書を書くのを拒否しました。

しかし、「何か買いたい物があったら、相談してくれたら、その都度、お金はあげる。高価なものなら、少しずつお金を貯めればいい」と、奥さんは譲歩してくれたとのことです。

めでたし、めでたし。

女性の検察官は「なぜ、警備員という職業が存在しているかわかりますか?」「どうして、窃盗の前科がある人が警備員になれないか知ってますか?」と、厳しく追い込みます。

ごもっともです。職務上、いろんな合鍵を所持している警備員が盗みを犯したら、誰も信用できなくなります。

そんな検察官からの正論に、被告人は、奥さんからの追及を思い出したのか、タジタジになっておりました。

裁判官からは「被害者が示談金を受け取ってくれない場合、それでも罪を償うため、贖罪寄付という方法もあるのですが、ご存知ですか?」との質問がありましたが、被告人はキョトンとした反応で「知りませんでした」と回答。

贖罪寄付のことは、ひとこと教えてあげてください、弁護人。

ナガミネ文晶塾

 

 

 

 

 

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