「弁護士保険」は、誰のための保険か?

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geralt / Pixabay

今年から、「弁護士費用保険の教科書」というサイトのコンテンツ制作陣に加わらせていただいております。

近日中に、裁判官のお言葉(説諭)の最新版記事を載せていただくことになっていますので、どうぞお楽しみに!

あの企画の原稿を書く非効率性を、10年ぶりに噛みしめております。

ショートショートの「オムニバス形式」なので、1つの「お言葉」について調べるべき情報量が多いわりに、原稿がなかなか書き進められないという……。

当時はド素人でしたから、文字数を数え間違えて、解説が1ページに収まらず、時に担当編集者から電話で叱られたもんです。

そんな昔話はさておき!

弁護士保険の専門サイトの制作に関わらせていただくにあたって、その縁で「弁護士保険」についても調べるようになったんですよね。
この際、ブログのネタにしてしまおうと。

ちょっと「思うところ」もありますしね。

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「弁護士保険」とは何か?

最近では自動車保険のオプションでも、交通事故を起こしたり巻き込まれたりした際に、弁護士費用保障が付くようになっています。

けれども、自分が今すぐ「弁護士保険に入らなきゃ!」と、せっぱ詰まった状況に追い込まれたことがないのも事実で……。

とはいえ、世の中には弁護士保険が必要なのに、存在を知らないか、自分には関係ないと思ってしまっている人々もいらっしゃるのではないかと思います。

自分自身、かつては弁護士を目指していましたし、とある事情で無料の法律相談を利用したこともあります。

だけど、弁護士は世間で何かと嫌われがちな職業です。

ある人に「長嶺さんが弁護士にならなくてよかったよ。俺、弁護士が嫌いですから」と、面と向かって言われたことすらあります(^_^;

  • 他人の不幸をメシの種にする。
  • 極悪人を法廷でかばう。
  • 資産家とつるんで、ウハウハな額の報酬を受け取る。
  • 認知症のお年寄りの財産を管理して、時々、それを横領する。

……弁護士業界の一面だけを取り出すと、一般的に ろくなイメージがありません。

かつては高額所得者の典型だった弁護士の平均年収が、どんどん下がっているとのニュースを知って、「めしうま」に感じている人もいるかもしれません。

でもねぇ、弁護士って、味方に付けると すごいんですよ。
職業柄、オンでもオフでも弁護士さんと接する機会があるので、よくわかります。

弁護士保険って、高価なのでは?

ただ、弁護士保険は、保険料がけっこう高いのです。

もちろん、健康保険のように公的な財源がなく、税金が投入されない純然たる民間の保険なので、ある程度は仕方がないのでしょう。

国内で、独立的に加入する「総合型」の弁護士保険サービスを提供しているのは、プリベント少額短期保険と、エール少額短期保険の2社です。(知る限りで)

私が勝手に分類してみたのですが、「総合型」の弁護士保険は、たまたま突発的な事故に巻き込まれてしまった場合(ピンポイントの偶発型事件)と、ある程度の時間的な幅を持ってトラブルに巻き込まれている場合(一般型の事件)の【両方】をカバーするものといえます。


ピンポイント 偶発型事件(トラブルが「点」)

  • 自動車・バイク・原付の交通事故(加害者・被害者)
  • 自転車交通事故(加害者・被害者)
  • 偶発的にモノが壊された、ケガを負った(物損・人身事故の被害者)
  • スポーツ中の接触事故
  • マンション・アパートの上階からの漏水事故

一般型の事件(トラブルが「線」のように継続)

  • ご近所トラブル・賃貸借物件のトラブル・欠陥住宅トラブル
  • 職場での労働トラブル(未払い残業代、パワハラ、不当な降格・配置転換、リストラなど)
  • 離婚問題
  • 遺産相続問題
  • いじめ問題
  • 誹謗中傷・ネット炎上・名誉毀損トラブル
  • 医療ミス

「ピンポイント型」「一般型」は、法律的なトラブル分類ではないので、どれぐらい正確に分けられているか微妙ですが、わかりやすいのではないかと自負しております。

日本における弁護士保険の先駆けである弁護士保険Mikataは、リスク取引(借金問題、ギャンブル的な投機取引、マルチ商法被害など)まで、弁護士費用の補償対象となるのが特徴です。

ピンポイント型の偶発事件で、上限300万円/件
一般型事件で、上限100万円/件

保険料が、月額2,980円です。

一方で、エール少額短期保険の提供する弁護士保険コモンは、ネットストーカー被害や、犯罪のぬれぎぬを着せられて逮捕・書類送検されてしまったときの無料弁護士サポートが充実しているのが特徴です。

ピンポイント型の偶発事件・一般型事件、いずれも上限200万円/件なので、偶発事件については、弁護士保険Mikataよりも補償が手厚いといえます。

保険料が、月額2,200円です。

弁護士保険Mikataがカバーする「リスク取引」に関するトラブル解決が補償の対象外なので、ちょっと安くなっているのかもしれません。

ただ、いずれにしても、保険料が高めですよね。

たびたび怒りっぽくて、いちいち落とし前を付けなければ気が済まないキャラの方なら、弁護士保険の使い道も多いかもしれません。

でも、弁護士保険は普通、一生使わない可能性がある掛け捨て保険といえます。

しかも保険料が確定申告での控除の対象外ですから、できるだけ安く抑えたいところです。

うちの賃貸マンションの火災保険料を、先日久しぶりに払ったのですが、これが2年間で15,000円です。

月額に直すと625円ですな。

これを基準にして当てはめると、弁護士保険は、やや高いな~と。

もちろん、月3,000円ぐらい掛け捨てにしてでも、必要な人がいることは理解できます。

誰のための保険?

そもそも、弁護士保険って、誰のためにあるのか?

われわれ庶民のためですよね。

基本的に、金持ちに保険は要らないのです。

チマチマと掛け金を払わなくても、いざというときには、保有する株や不動産などを換金して、弁護士費用を捻出すればいいだけです。

そして、弁護士も、庶民のために働くのが本分です。
「おぼっちゃまくん」や「ゴーマニズム宣言」などの作者である小林よしのり氏が、かつて弁護士のことを「鉄人28号」に例えて表現したことがあるのを覚えています。

操縦桿を握ったクライアントのために働くのです。

あるときは正義の味方、あるときは悪魔の手先。

ちょっとオーバーな例えですが、一方で真相も突いているかなと思います。

弁護士は究極、裁判所を動かして国家のえげつない強制力を発動できる知識と技術を持っています。

そして、契約さえ結べば、誰の味方にでもなれるのが、弁護士という職業の素敵なところです。

だとすれば、もともと力を持っている政治家や資産家の味方をするのは、社会全体のバランスを崩すだけではないでしょうか。

権力者の味方をしても結構なんですけど、そればっかりに偏っていては、世間の理解を得られず、ますます弁護士は嫌われるでしょう。

具体的な力を持たない人のために働くのが、弁護士の本分だし、そうあって欲しいと願っています。

だとすれば、弁護士保険は、もっと安くなってほしいですよね。
加入者が大幅に増えて、医療保険並みの普及率になれば、だいぶ安くなる……のかな?

リーズナブルな弁護士保険もある!

ジャパン少額短期保険が提供する「男を守る弁護士保険」「女を守る弁護士保険」は、痴漢被害や痴漢冤罪に関して、弁護士がサポートする費用を補償する保険です。

男が痴漢被害を受けるケースもありえますが、それはあくまで理屈であって、実際には馬鹿な男が加害者となるのがほぼ100%でしょう。

しかし、満員電車では無関係の男性が勘違いで痴漢の犯人として告訴されることもありえます。レアケースながら馬鹿な女が示談金めあてで痴漢被害をでっちあげることもあります(大阪の御堂筋線事件など)。その場合は男も法的に保護されなければならないのでしょう。

「男を守る~」「女を守る~」弁護士保険の保険料は、いざというときに弁護士に簡単にアクセスできる直通アプリも利用できて、月額590円なので、うちの掛け捨て型火災保険より安い計算になります。

痴漢事件だけでなく、偶発型のトラブル全般に対応できるようです。

また、最近知ったのですが、4月からは東急保険コンサルティングが、ジャパン少額短期保険と組んで、わたしの弁護士サービスを提供しています。

こちらは、1日10円というリーズナブルプライスで展開されているらしいです。月額280~310円という計算になりますね。

いずれも、補償内容は限定的ですが、安さに魅力を感じる方も少なくないように思います。

日本で弁護士保険が初めて導入されたのは2013年のことなので、その歴史はまだ始まったばかりです。

これからの伸びしろに陰ながら期待しつつ、ライターとして、弁護士保険の潜在ユーザーに向けた情報を提供してまいります。

「裁判官のお言葉」ネタのように、弁護士保険とは直接関係ない記事も載せてもらえるようなので、その点は個人的に楽しみです。


弁護士保険については、弁護士費用保険の教科書の『弁護士保険3社を様々な点から徹底比較!』で、より詳しく解説されています。私が書いた記事じゃありませんが、関心のある方は ご参照ください。

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