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トランプさん「意外とマトモ説」台頭。それどころか…

time 2016/11/10

トランプさん「意外とマトモ説」台頭。それどころか…

 アメリカ合衆国の大統領選、「なんだかんだで、結局ヒラリーだろ」と思っておりましたが、さすがにビックリして、衝撃を受けました。

 たとえるなら、駅前の交差点が丸ごと陥没するような衝撃です。

 

 でも、トランプさんって、タブーには踏み込んでいるけれども、そんなにエキセントリックなことは言っていないんですよね。

 メディアは、インパクトのある主張を編集で取り出し、おもしろおかしく採り上げるもんだから、われわれはテレビジョンでだいぶ偏ったものを見せられていたようです。

 ただ、偏った部分のみで判断しても、よくよくちゃんと聞いてみると、大して変なことは言っていないように思うのです。

 

 

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暴言・失言まみれでも、突破力のあるリーダーが求められた

 

 移民を追い出せとは言っていない。

 そりゃそうです。アメリカという国は、移民で成り立っているようなものです。

 ただし、正規の手続きを経ていない不法な移民を追い出したい、国に入れたくないと言っている。

 だとしたら、むしろマトモな主張ではないでしょうか。

 

 セクハラ発言も俎上に乗せられてましたが、大変幼稚で、モノの弾みで言っちゃったのが証拠に残っちゃったんでしょう。

 そりゃ、たとえ冗談でも女性蔑視っぽいことを言わないに越したことはありませんが、

 綺麗事まみれの政治家か、暴言まみれの実践家か。

 アメリカ国民の民意は、後者を選んだことになります。

 

 国境に壁を造るというのも極端な主張ではありますが、長さ6000キロを超える万里の長城を造った王朝があるぐらいなので、そこまで異常とも思えません。

 「国境に壁を造る」を言い換えるなら、「アメリカに入りたきゃ、正規のルートで来いよ」と言っているだけです。

 今でも、国境に簡易的なフェンスぐらいは設置されてるんじゃないでしょうか。その延長線上にある主張にすぎません。

 特定の宗教の信者は、アメリカに入れない。

 人道的にはともかく、誰を入国させて、誰を入国させないかは、各国の主権の問題ですから、その判断自体は何の問題もないし、他国が干渉すべきことでもない。

 

 在日米軍について、思いやり予算がまだまだ足りん。費用は全部、日本が負担せよ。でなけりゃ撤退する。

 北朝鮮の核が怖ければ、自分も核を持てばいいじゃん。相互確証破壊じゃん。

 

 日本の立場からは、恐ろしさや寒気も覚える発想に基づく主張です。

 だけど、ある一面では大変筋が通っており、合理的な考え方です。

 それでも日本が核を持たない決断を行うとすれば、合理性とは別枠の、歴史的立場や理念、プライドの問題です。

 

 オバマさんは、どちらかというと理念型のリーダーでした。

 「核なき世界」を唱えて、ノーベル平和賞まで取った。しかし、実際はどうなんでしょう。「核なき世界」にわずかでも近づいているのでしょうか。

 もちろん、アメリカの大統領が広島に来て演説を行ったことに対しては敬意を表します。「オバマケア」に代表されるように、派手ではない内向き政策を重視してきたので、国際的には実績がなかなか漏れ伝わってきません。

 トランプさんも、政策の中身はともかく、向いている方角はオバマさんと大差ないのでしょう。

 

 在日米軍が本当に撤退する可能性は、今後もそんなに高くはないと思いますが、トランプ大統領の誕生によって、決して荒唐無稽な仮定ではなくなりました。

 アメリカ合衆国という一国が「世界の警察」を自認して、あちこちの紛争に割って入っていた、今までの国際社会のほうが異常だったのかもしれません。

 日本はどうやって「自衛」するのか、そのためにどこまでコストをかけられるのか、重たい課題が突きつけられています。

 アメリカのリーダーとして、トランプさんは意外とマシだとしても、日本にとってそれが利益であるとは限りません。将来的に新たなリスクとなる覚悟は必要です。

 

トランプ大統領は、無難なことしかできない可能性も

 

 確かに、トランプさんがやろうとしていることは、アメリカの今までの路線とは違います。今までの共和党とすら違うので、何をしでかすのか不透明ともいえます。

 ただ、徹底して経済合理性に基づいた決断を繰り返し、財を築いてきた実業家なのですし、もしもその発想を米国の行政にも踏襲するのだとしたら、これだけわかりやすい大統領もいないと思うのです。

 もし仮に、大量の核兵器を使いもしないのに保有し続けることが、損得勘定で考えて「無駄だ」「なくしたほうがアメリカの景気がよくなる」と判断すべき証拠が出てきたとすれば、本気で「核なき世界」を達成できるのはトランプ大統領かもしれません(ただし、モノのたとえですよ)。

 軍需の業界とベッタリ繋がる必要がない保守系の大統領という存在は貴重で、どのような政策を採るのか見物であります。

 

 とはいえ、トランプさんの損得勘定的な決断を、周囲の「良識的」で「洗練」された人々が必死で止めて、足を引っ張れば、もしかすると、トランプさんは無難なことしかできない(させてもらえない)事態に陥るかもしれません。

 不動産業と違って思い通りにいかず、面倒くさいので、参謀や官僚に任せちゃう。

 そうなったら、トランプさんに投票した米国民の失望感は救いようもないほど深いものになってしまうんでしょう。

 

 まぁ、選挙戦で常識の壁を軽々と乗り越えてきた人なので、「政治経験もない素人が、大統領なんかやれるわけがない」という常識すらも覆してほしいものです。

 

 

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長嶺 超輝

長嶺 超輝

「ナガミネ マサキ」 と読みます。たまに、「カンダ マサキ」と間違われます。 [詳細]

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