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~ Web宇宙に漂う微小元素 ~

執筆依頼を、文字単価だけで選んじゃダメな3つの理由

time 2016/10/20

執筆依頼を、文字単価だけで選んじゃダメな3つの理由

 「ものを書く」「ものを読む」ということに関して、現代は、人類史上かつてない時代に突入しています。

 私自身、「紙に書く」ことが減りました。ペンで直接ノートを取ることは、インタビュー取材のときか裁判傍聴のときぐらいです。

 あとは、手帳にスケジュールを書くことと、思いついたネタをメモしておくのと、
 

 ……結構ありますね。改めて思い出してみれば。

 

 雑誌や新聞など、紙の媒体に原稿を寄稿する機会も減ってしまいました。

 これは単に、私の実力不足です。

 

 「紙に書いてあるものを、買って読む」ことも、ここ10年ほどでビックリするほど減ってしまっています。

 昨年、飲みの帰りに失くしてしまったKindle Paperwhiteですが…… あれを持っていたときは電子書籍を、ついつい調子に乗って買いすぎてしまい、弱ったものです。

 満員電車の中でも、トイレでふんばっていても、本屋で立ち読みしていても、本をポチッと衝動買いできるって、とんでもない習慣を植え付けないでいただきたいですね。

 

 Kindleをなくしてから、読書熱は落ち着き、代わりに執筆時間が増えました。

 おかげさまで、仕事の面では悪くないバランスなのかもしれませんが、でも、今度、めくるようにページがパラパラ切り替わるという魅力的なKindleが出るので、「Amazon、この野郎!」と思っております。

 

 それはさておき……

 特に21世紀に入ってから、情報の伝達手段がアナログからデジタルへ本格的に移行する、大きな過渡期を迎えています。

 物書き業界以外でも、時代の変化に適応しようと大変な思いをしている方も多いでしょう。

 そのぶん、インターネット上には執筆のチャンスで溢れています。

 たとえば、紙の原稿であれば、指定された枚数は厳守しなければなりません。字数オーバーで書きすぎれば、物理的に原稿を載せられないからです。

 その一方で、Webの原稿を載せられるスペースは事実上無尽蔵ですので、文字数を気にしなくて済みます。

 私のように、油断すると書きすぎてしまうタイプのライターにとっては、「ネットに書く」という環境のほうが、ある意味で適性があるのかもしれません。

 でも、やっぱり紙に比べて原稿料の相場が安いのがなぁ……。

 

 しかし、たとえ文字単価が比較的安かろうと、あえて請けておいたほうがいい(気がする)案件もありますね。

 今、徐々に出来上がりつつある基準は3つです。

 

 

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原稿執筆以外の仕事がくっついてませんか?

 

執筆依頼をよくよく確認してみると、誰か重要人物への取材がくっついている案件となっている場合があります。

取材に出かけるだけなら結構なのですが、ライターが『取材のアポイント取り』から全部やらなきゃいけなかったりするんですね。

まったく知らない人に対して、ゼロからアポを取るのは大変です。

 

まず、取材依頼書や企画書を作って、連絡先を調べて、スケジュールを調整して……。

私はメールかチャットワークでの連絡のほうがやりやすいですが、電話やFAXでの連絡を好む相手もいます。

取材を申し込むという立場上、相手の方式やノリに合わせる必要があります。

 

そもそも取材を受けてくれる保証はないのです。
著書がある方なら、図書館で事前に読んで、取材依頼メールで褒めてみるとか、なければ新聞記事を検索して、過去の偉業を探ってみるとか、あるいはプロフィールを確認して、何か自分と共通点がないか、第一印象の好感度を上げる方策を考えます。

 

取材が終わったらお礼のメールをして、「原稿を確認したい」と言われたら、書き上がった原稿を送って、修正要求があればその通りに原稿をいじって、Webに掲載されたら、また連絡。そして改めてのお礼。

……まぁ、一度やってみればわかります。コミュニケーションのコストが半端じゃないのです。

こうしたやりとりまでコミコミの仕事の場合は、遠慮なく原稿料を上げてもらうようにしましょう(そういう仕事がお好きなら別ですけど)。

 

原稿料がどうしても据え置きのようなら、一度だけ請けてみて、編集者がどんな態度や対応を取ってくるか、試しに確認してみます。

〆切までの残り時間をあまりにもタイトに設定してきたり、原稿を受け取っても「ありがとうございます」すら書けない人間や、明らかに本質から外れたどうでもいい修正要求をしてくるヤツ、署名原稿を勝手に修正する編集者には要注意です。

あなたを、原稿自動作成マシンとしか見ていないおそれがあるからです。

そのうち、編集側の都合をライターに平気で押し付けてくる危険もあるので、適当に理由をつけて距離を置いたほうが賢明です。

そんな仕事を安く請け負っていたら、やがてあなたが潰されます。

 

 

編プロ形式より、直接契約

 

原稿の依頼主は、Web媒体のオーナー自身のほうが、何かと好都合です。

直接契約の案件であれば、原稿料が多少安くても、関係を築いておいたほうがいいでしょう。

Web制作会社は、紙媒体でいう「編プロ(編集プロダクション)」に近い仕事を行っている場合があります。

 

編プロは、出版社から出版物制作の仕事を請け負い、原稿はライターに下請けで依頼する形式となります。

つまり、媒体を所有するオーナーと原稿を制作するライターとの間に、仲介者が挟まっている状況です。

 

紙媒体の編プロは、仲介者としての経験が豊富ですので、あまり問題は起きません。

ただ、Web媒体の制作会社のなかには、仲介者としての経験やスキルが明らかに不足しているところもあります。

 

私はこの春から、7社のWeb制作会社経由のライター募集案件に応募しました。

そのうち1社は、契約書を署名捺印をさせた後に、ぱったりと連絡が途絶え、別の1社はWebサイトオーナーの気が変わって案件自体が立ち消えになり、また別の1社は、事前の話とまったく違う要求が後になって次々に出てきて、私のほうから縁を絶ちました。

Web制作会社が間に入ると、しばしば、メール連絡が雑になることもあります。なぜなら、依頼主との連絡とライターとの連絡、コミュニケーションの手間が直接契約に比べて倍増するからです。

 

また、信頼できるWeb制作会社であっても、依頼主のWebサイトオーナーが進行を遅らせることもあります。

こうなると、ライターがコントロールできる問題ではなく、待つしかないので時間がもったいない。

悪いことは申しません。できることなら、直接契約にしましょう。

 

1記事あたりの文字数に注目

 
1記事3000字で12,000円の原稿を10本。

1記事1500字で6,000円の原稿を20本。

文字単価と原稿料は同じ依頼ですが、両者は案件としての質が異なると、私は考えています。

得意分野だったら、1記事あたりの文字数が多いほうが楽です。テーマさえ固まれば、次々と書くべきことが浮かんでくるはずですよね。なので、1500字2本より、3000字1本のほうが、ワンテーマで集中して原稿を書けて、早く仕上がるんじゃないですか。

ただ、あまり得意でないジャンルについて、いちいちリサーチをかけながら原稿を書く場合、できるだけボロが出ないように「守りの原稿」にしておいたほうがいいです。ということは、文字数はなるべく少ないほうがいい。変なことを書かないようシンプルに抑えて、次の原稿に移ったほうが結果的に良い仕事になります。

 

ちなみに、「1記事500字でいい」とか、「300字で」とか言ってくる依頼主がいたら要注意です。

Googleの人工知能は、最低でも「1000~1500字」ぐらいないと、マトモなコンテンツとして扱わない可能性が高いとされているからです。

つまり、依頼主はコンテンツマーケティングを行うにあたって、攻略すべきGoogleのことをわかっていない可能性があります。

もっとも、Googleは「良質なコンテンツとは何か」について公式にはほとんど発表していないので、そのことは集合知の経験則でしかないのですが。

 
 

 

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