司法試験に合格した皆さん、おめでとうございます! 70期になるそうですね。
いろいろ大変でしょうが、58期になれなかったオラのぶんも頑張ってくれ! 元気を贈ります。— 長嶺超輝 (@nag_masaki) 2016年9月6日
こんにちは!
さっき、フリーランス系の某サイトで、とある法律事務所のホームページのライティングを、「1000文字300円」で募集してた弁護士さんを見つけ、ショックを受けた長嶺でございます。
やめてください。 自分で書け!
そういうところに限って、平気で手直しを要求し、実質的な原稿料をさらに下げようとするんでしょう。
法律という専門性のある文章を、そこまで買い叩ける弁護士さんって、逆に自分の職業を冒涜していないでしょうか。
文章というのは、キーボードを叩けば、いちおう誰でも書けるものですから、「文章に金なんか、払えるか、ボケ」と思われがちです。
お金がもらえる文章とは何なのか? ……は、おいおい検討していくとしまして(まだまだ模索中ですし)
今回は、原稿料の話をぶっちゃけたいと思います。
原稿料に、本当は段階なんか無いんですが、いちおう「4段階」に分けてご紹介します。
ライターという仕事に興味がある皆さん、 プロでやっていけそうかどうか、それとも兼業のほうがいいか? あなたが書けそうな「文章量」と「原稿料の相場」との兼ね合いで考えてみてください。
Webコンテンツ作成
うちのホームページやブログに、たくさんページがあったら、検索にたくさんの人が引っかかって、アクセスが増えるんじゃないか? ……と考える人が、「1字1円未満」ぐらいの原稿料で、執筆を依頼するものです。
いや、これは原稿の執筆というより、「作業(タスク)」と呼ぶべき仕事だと思います。
私も、10年以上前、「1万字1000円(0.1円/字)」で、Webコンテンツを書いたことがあります。もちろん、まともに書いていれば、アルバイトの時給にすら全く届かないわけですよ。
どうしてもパートやアルバイトで勤めに出られない事情のある方々にとって、貴重な収入源であるのは認めます。
しかし、プロを目指すのであれば、この段階はできるだけ早く抜け出さなければなりません。自分の氏名が出ませんしね。
ただし、専門性があり、かつ世間での需要が高いコンテンツ作成なら、1字1円のハードルは軽く超えます。
特に金融系、経済系、IT系、あるいは女性向けのコスメ系や健康関係などは、難しい専門知識が必要だったり、薬事法の規制などに気をつけて書かなきゃいけないなどの壁があります。
もはや誰にでもできる「タスク」ではなくなるので、高い原稿料がもらえるわけです。
自分の名前を出すことに興味がなければ、この道を究めるのもひとつの立派な方向性です(WebPRについて後述)。
Web記事作成
これは、Webメディアに寄稿する記名原稿ということにさせてください。
まだWebに書く経験が乏しいので、何とも言えませんが、相場として最低でも1字1円は超えてくるでしょう。
比較的大きなWebメディアに書けば、1字3~5円、ないしそれ以上には達します。
雑誌の原稿料よりは安く抑えられています。
しかし、Webには将来性があります。
現代社会には、雑誌は読まないけど、スマホの文章は四六時中読んでいるという人が、山ほどいるではないですか。
Webの原稿料は、これから上り調子になるとしか考えられないので、ライターを目指すなら、この流れに素直に乗っかりましょう。
雑誌媒体 / WebのPR記事
雑誌の場合は「1枚いくら」という数え方をします。 1枚というのは400字のことです。
一般的な月刊誌・季刊誌などに書きますと、1枚4,000円が最低ラインでしょうね。つまり、1字10円です。
1枚10,000円もらえる仕事なら、かなりテンションが上がります。
ただし、私の執筆ジャンルは、堅苦しいものが多いので、どんなに原稿を評価してもらえても、1枚1万ちょっとで頭打ちですね。
もっと読者の裾野が広い人気ジャンルだと、原稿料の相場は上がっていくはずですが…… どの雑誌媒体も経営が苦しく、休刊スレスレでやっているところもあるので、今後はあまり多くを望まないほうがいいと思います。
ときには編集者との付き合いで、安めに請け負うことも必要です。
これから注目すべきは、企業とタイアップするPR記事です。 PRの場合はWebであっても、1字10~20円ぐらいは期待できますので、従来の雑誌並みの収入を確保できます。
週刊誌
私は執筆の経験が少ないですが、週刊誌はそれぞれの出版社にとっての花形といいますか、屋台骨を支えているといわれますので、予算も比較的潤沢に確保してあるそうです。
私が頂いた最高の原稿料は、某週刊誌に書評を載せてもらったときで、「2枚35,000円」でした。 思わずひっくり返りそうになりました。 1字で換算すると40円を超えますね。
2枚なんて、へたすれば30分ぐらいで書けたりしますが、このときは「30分で3万5000円もらおうなんて、バチが当たるんじゃないか?」と思ってしまい、必要以上にじっくり推敲を重ねたことをおぼえています。
週刊誌に連載している大御所の人たちって、果たしていくらもらってるんでしょう? 怖いです。
番外編
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書籍の印税 …… 売れずに終わったら「Web原稿並み」にとどまりますので、あんまり割に合わないです。 その代わり、万が一、好評が好評を呼んで、多くの人々が購入してくださり、「ベストセラー」と呼ばれれば、印税額は青天井です。 ただ、その場合は、お金以外の人的・社会的価値の恵みを、いろいろと頂けるような気がします。 そのへんの影響力や波及効果は、書籍独特のものといえるかもしれません。
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Web広告 …… お気づきの方も多いでしょうが、このブログには、Web広告を貼ってあります。出版社からのご依頼を受けず、自前でどれほどの収入を得られるかどうか、実験しています。
おかげさまで缶コーヒー1本買えるかな? というところまで辿り着きました。 ありがとうございます。ジョージアにしようか、ボスにしようか、今から迷っています。
いかがでしょうか。
これからは、Webや雑誌の記事を、「こいつの原稿料、いくらかな~」という、ゲスな気持ちも交えながらお読みください(笑)
ただし、私ひとりの体験談を書いているだけなので、他のライターにも当てはまる話とは限りません。 どうぞご了承ください。
今後は、Webを中心に原稿料の相場もどんどん変わっていくでしょう。
また、新たな技術やサービスが開発されれば、新たにいろんな形で文章が必要になる場面が増えていくかもしれません。 失礼いたしました~。