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【梅雨入り記念】 傘を取り違えられたときに主張できる権利

time 2016/06/07

【梅雨入り記念】 傘を取り違えられたときに主張できる権利

 

近ごろ、クルマを必要に応じて複数人で利用し合う「カーシェアリング」が、話題です。

ただ、雨が降ってくると、他人の傘を勝手に持っていく、一方的な「アンブレラシェアリング」をやらかす連中が後を絶ちません。

 

「デザインが気に入ってる」「結構高かった」とか「あの人にもらった」など、何らかの個人的な思い入れや思い出が付随してる傘だと、パクられたらムカつきますよね!

 

まあ、他人の持ち物と区別がつきづらいビニ傘なんかだと、うっかりでの取り違えもありえますし、傘シェアに陥る事態も「覚悟のうえ」かもしれません。

 

また、古くて薄汚れてたり、骨が曲がったり折れたりしてる傘なら、持ち去られるのはむしろ「歓迎」なんてことも?

 

 

あなたが傘を誰かに取り違えられ、持ち去られたとき、あなたは、その取り違えた「犯人」に対して、その犯人の傘の留置権というものを主張できます。

 

◆ 民法 第295条(留置権の内容)
1  他人の物の占有者は、その物に関して生じた債権を有するときは、その債権の弁済を受けるまで、その物を留置することができる。ただし、その債権が弁済期にないときは、この限りでない。

 

 

留置権の条文なんて、十数年ぶりに引きましたが、こんな書き方だったっけ?

さらにどうでもいいですが、留置権と入力すると、予測変換で「りゅうちぇる」が出てくるんですね。売れてるなぁ~!

 

それはともかく、

「自分の傘を返せ」

「お前の傘は、ここにあるから引き換えだ」

留置権は、相手があなたの傘を返してくれるまで、その人の傘を返さず手元に置いておくことを正当化する権利です。

……な~んてことが、民法の講義でよく例え話として語られますよね。

 

ただ、「傘の留置権」って、適用範囲が非常に限定されるように思うのです。

 

  1. 誰が自分の傘を持ち去ったかが特定できていて、しかも
     
  2. その持ち去った本人の傘も特定できている状況。


 
……こういうことですよね?

コンビニや飲食店など、不特定多数が使う傘立てだと、まず無理です。

 

友達同士で何人か集まった家で解散した後とか、社員が数えるほどしかいない中小企業など、出入りしている範囲の人々が特定できていて、かつ、その持ち去った人が残した傘に名前が書いてあるか、かなり特徴的なデザインで知られていたり……という状況でしょうか。
(まず、そんなに自己の傘を大事にしてる人が、他人の傘と取り違えるとは考えにくい)

 

……ってことで、「傘の留置権」は、実用性の乏しい民法ヨタ話ってことでOKでしょうか!?

 


とにかく、よいこのみんなは、友達の傘をパクっちゃだめだよ!  おじさんとの約束だ。

 

ひとりが傘をパクると、その被害者は、被害意識に駆られるあまり、冷静さを喪失し、順法精神が麻痺してしまい、「まぁいいだろ」と、また手近な誰かの傘をパクってしまう。そして、その被害者は……(中略)

 

そうした傘パクの連鎖反応は、雨がやむまで止まらなくなるのである。

ついでに、憎しみもまた連鎖するのであろう。

 

そう、報復には応酬がつきもので、しかも何の実りも生まないのである。

ひゅ~、梅雨入りしましたね~♪

 

 

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いらっしゃいませ

長嶺 超輝

長嶺 超輝

「ナガミネ マサキ」 と読みます。たまに、「カンダ マサキ」と間違われます。 [詳細]

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