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ベーシックインカムを日本で導入するには、「大金持ちのへそくり」を捕捉せよ!?

time 2016/05/15

ベーシックインカムを日本で導入するには、「大金持ちのへそくり」を捕捉せよ!?

スイス、ベーシックインカム導入の可否を決める国民投票を6月5日に実施へ
(2016/05/12 Business Newsline)
スイス政府は、ベーシックインカム導入の可否を決める国民投票を6月5日に実施することを決定した。

この国民投票の結果、導入が決定した場合には、スイスの全成人の居住者に対して1カ月2600ドル(約28万3400円)の最低所得が保証されることとなる。この給付金は、所得税の対象外ともなっており、スイスの成人は、給付金の全額をそのまま生活費に充当することも可能となっている。

また、子供を持つ家庭には、この他に未成年1人あたり650ドルの給付金が加算される仕組みとなっており、夫婦と子供が2人の平均的な家庭で夫婦が無収入の場合には、月6500ドル(約70万8500円)、年収換算だと米国などの先進工業国の平均世帯収入を大幅に上回る7万8000ドル(約850万円)が支給されることとなる。

ただし、このベーシックインカムは、最低所得を保障するものとなるため、仮に支給者が既に1000ドルの所得を有している場合には、給付金の額は1600ドルに減額されることとなる。

スイスではこれまで、知識人などが中心となってベーシックインカム導入の国民投票を実施する請願運動が拡大。この請願運動の賛成者が最終的、国民投票実施の要件となる10万人を超えたことから、国民投票が実施されることとなった。

スイス政府では、ベーシックインカムには原則反対の意向を示している。

また、事前に実施された世論調査では、僅差でベーシックインカム反対派が賛成派を上回る状況となっている。

 

「ベーシックインカム」の導入の是非に関して、国民投票が行われるのは、世界初だそうで。

すごいなぁ~!

いつまで経っても収入が不安定で、それが原因で3年付き合った彼女にフラれたフリーランスとしては、「ベーシックインカム」の政策って、なかなか魅力的に聞こえて、気になります(いや、収入が不安定なのは最初からわかっていたはずなので、フラれた原因は別にありそうですが)

収入を安定させようとして、ネットショップを開いて失敗したこともありますし、東日本大震災の取材で、東北を中心に80回ほど全国の裁判所を回り、恐ろしい額の交通滞在費の自腹を切ったこともあります。

「なんで、こんなにカネが無いんだろうなぁ……。福耳なのに……」

でも、仮に雑誌が休刊となり、連載が終わったとしても、ベーシックインカムで最低月30万がポーンと口座に入るとしたら、余計な精神的ダメージを食らわずに済みます。 浮き沈みの激しい仕事に対しても余裕を持って取り組めるわけで、勇気づけられる話ですね!

 

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ベーシックインカムとは、何か?

記事にも書いてあるとおりですけれども、国が、すべての国民に、毎月、一定額を支給する、という政策です。

子どもも、大人も、お年寄りも、 働いても、働かなくても、国民と言うだけで自動的に、お金がもらえるわけですよ。

本当に無条件で、全国民に一定額を与える場合(「フル・ベーシックインカム」というらしいです)もあれば、労働など ある程度の社会へのコミットを条件とする場合や、世代別に給付額に差を設ける場合もあり、導入するにもレベルが何段階か存在するようですね。

フィンランドでは、いよいよ来年から期限付きで、ベーシックインカムの実験的導入を行います。気になる金額は、日本円で約11万円とのこと……。

 

ベーシックインカムの長所

  • 例外なく支給するため、生活保護や児童扶養手当などのように、個人のプライバシーに深く踏み込む審査が必要ない。受給が不正かどうかを気にする必要も無くなる。
  • 働くと支給されなくなる生活保護と違い、働いたら働いただけベーシックインカムに上乗せされるので、国民の労働意欲を削がない。
  • 労働者にとっては、リストラが怖くなくなる。「ちょっと他の仕事をしたい」ぐらいの動機で辞められる。
  • 企業にとっては、リストラが簡単になる。「ちょっと経営が苦しいな」ぐらいの動機で辞めさせられる。
  • 「カネのため、食うため、死なないために働く」という恐怖や強迫観念から解放される。 もっと稼ぎたい人は働き、プライベートを充実させたい人は好きに暮らせる。 それぞれ、人間らしい生活を送れる。
  • 生活保護や年金、失業保険や各種手当など、バラバラだった国家の財政支出が、ベーシックインカムのみに一本化され、社会保障のシステムがシンプルになる。
  • 地震などの深刻な自然災害が起こった際、被災者は義援金が集まらずとも、早期に最低限度の生活を立て直せる。

 

 ◆ 日本国憲法 第25条(生存権)
  1. すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。
     
  2. 国は、すべての生活部面について、社会福祉、社会保障及び公衆衛生の向上及び増進に努めなければならない。

   

ベーシックインカムは、この国民の「生存権」を具体化したものだとの意見もあります。

ただ、生存権はお金さえ与えれば解決なのか? などの批判も根強いようです。
 
そもそも、日本の裁判所の判例によれば、生存権とは国民が国に対して(裁判などを起こして)請求できるような権利ではなく、国家にとっての単なるガイドラインにすぎないとされています(プログラム規定説)。 ベーシックインカムを、そこまで弱々しい生存権に立脚させるわけにはいかないとの立場もありえますね。

興味深いのは、ベーシックインカムの賛成派は、左寄りの人だけでなく、右方面でも少なくない点です。 必要なものは各自、店で買って入手すればいいという発想は、新自由主義とも愛称が良さそうですしね。

 

 

ベーシックインカムの短所

  • カネをばらまく政策なので、財源がなければ始まらない。結局は増税して国民に負担を強いる結果となるのではないか。
  • 必要最低限度の生活を、民間市場からの「購入」でまかなわせ、すべてをカネで解決する社会ができあがってしまう。地域のコミュニティがますます破壊されるおそれがある。
  • ベーシックインカムを理由に、給与や残業代、退職金などが減らされ、福祉レベルもそこそこでいいという口実にされるのではないか。
  • 働かずに済む者が増えれば、社会の生産性が低減する。生産される物が減れば、消費も減るリスクがあり、景気がますます減退する。
  • 労働は、給与だけが目的でなく、他者から喜ばれたり、自分の社会的価値を確認したりする、「自己実現」という人間特有の高次的機能が備わっている。労働力が過剰な成熟社会におけるベーシックインカムは、「働きたいのに働けない人」にカネだけを与える非人間的な政策となるおそれがある。
  • 無条件に市場に出回る現金が増えれば、インフレが加速し、結局、国民の生活を圧迫するのではないか。

 

ベーシックインカムに否定的な論調の中にも、労働力が足りなくなってしまうのか、そもそも現状で労働力が過剰なのか、把握している社会環境の前提に差があるようですね。

私自身、「ベーシックインカムは、インフレを引き起こすんじゃないか?」と心配していたひとりですが、調べていくと、インフレを引き起こさずにベーシックインカムを支給する方法があるようなのです。

それが、電子マネー(仮想通貨)での支給です。教育研究家の古山明男氏は、『E円』構想を提唱し、ベーシックインカム専用の口座を各国民に割り当て、その口座の電子マネーを使わなければ時間経過と共に徐々に減っていく仕組みにすれば、インフレは起きないとしています。

思想家の東浩紀氏も、電子マネーでのベーシックインカムに賛成派のようです。電子マネーなら使い道を捕捉することができるので、たとえばギャンブルや風俗には使えない。だから、ベーシックインカムを導入したとしても、「競馬に賭けたい」「デリヘルも呼びたい」というモチベーションがある一定の層は、労働意欲が起きると考えています。

 

ただ、ベーシックインカムにとって最大の課題は、やっぱり財源ですよね~~。

仮に、1億2千万人に、10万円ずつばらまくとしても、12兆円ですよ。

そんなお金、どこから捻出すればいいのか…… と思っていたところに、素晴らしいニュースがっ!

 

日本が取りっぱぐれた税金 ケイマン諸島だけで消費税7%分
2016.04.21 NEWSポストセブン


 タックスヘイブン(租税回避地)の金融取引に関する大量の秘密ファイル「パナマ文書」が流出した。タックスヘイブンとは、バミューダやケイマン諸島、パナマなど、課税率が著しく低い、もしくはまったくない国や地域のこと。ここに子会社を設立して、その子会社との取引で所得・資産を移転させ、課税逃れ、資産隠しを行なっている企業は、世界的に少なくない。

 会社員時代にパナマにペーパーカンパニーを設立した経験を持つジャーナリストの若林亜紀氏はこういう。

「パナマの法律事務所の代理店が日本にあり、パナマに行かずとも、事務手続きはその代理店が全部やってくれました。資本金もなしで簡単に会社が作れるのです」

 なお、流出元となったパナマの法律事務所モサック・フォンセカは、タックスヘイブンの法律事務所としては世界4位の規模。つまり、パナマ文書が明かすのは、課税逃れの実態のごく一部でしかない。公認会計士で『〈税金逃れ〉の衝撃』の著書もある深見浩一郎氏はこう解説する。

「こうした税金逃れの手法はあくまで合法なので、アメリカの企業ではやって当たり前、やらないのは経営者の職務怠慢だという状況になっています。そのため、アメリカでは法人税収入が落ちており、オバマ大統領が『大きな問題』と指摘するなど、合法的にタックスヘイブンを利用できる現行制度の見直しを求める声も上がっています」

 日本も例外ではない。それどころか、アメリカに次いで世界第2位といわれるほど、課税逃れは膨大な額に及ぶという。

 実際、日銀が公表している国際収支統計によると、日本が取りっぱぐれてきた税金額はケイマン諸島に隠匿された分だけで、約14兆円に上るという。消費税1%分の税収が約2兆円といわれるから、これは実に7%分に相当する。当然、パナマなど他のタックスヘイブンを合わせた額はさらに大きく膨らむ。これらを納税させれば、消費増税の先送りどころか、減税が十分可能となる額となる。

 

 

すげえ!

14兆円もあるんだって!

 

タックスヘイブンとは、要するに「大企業のへそくり」みたいなものなので、そこを追いかけて容赦なく課税すれば、タックスヘイブンが実現できるはず。

 

……かと思いきや。

肝心なことが頭から抜けておりました。

 

 

14兆円で、タックスヘイブンをやったところで、

 
日本では 1カ月しかもたない!!

 

 

持続可能性がなければ、単なる思いつきであり、意味がありません。

私の場合、ベタに計算に弱い文系なので、数字が絡めば、こういう凡ミスは日常茶飯事です。

こうなると、ケイマン諸島以外からも、素晴らしい「財源」が ザックザク発掘されることを祈るばかりですね。

実現可能性は別として、あるところにはあるんだから(無いところには無いんだから)、税務当局は手をこまねいてないで、何とかしてほしいもんですよね。

 

 ……きっと、法改正が必要なんだろうけどさ。

 



インフレを引き起こさない! 専用カード決済のみの「期限付き」ベーシックインカムを提唱する 『E円』構想が詳細に、しかも興味深く説明されていて、おすすめです。 話題のベーシックインカムについて、最新の知見をもとに、基礎から学べます。

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いらっしゃいませ

長嶺 超輝

長嶺 超輝

「ナガミネ マサキ」 と読みます。たまに、「カンダ マサキ」と間違われます。 [詳細]

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